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2011-10-31 22:47 | カテゴリ:movie
ゾンビの夜…

 
 先日のブログで『NIHGT OF THE LIVING DEAD』のDVDを購入したことを書きました。この映画を最初の見たのが、ちょうど高校一年生だったはず。当時レンタルビデオ店が出来始めた頃で、ビデオ一本、一泊二日で1000円という時代です。会員となっていたビデオ店で借りたのが、この映画でした。

 モノクロで昔の映画なので、しょぼいだろうとタカをくくっていたら、とんでもない映だったんですよ。お話はいたってシンプルですが、衝撃的なラストに驚かされました。

 それから25年くらいぶりに、この映画を見るわけです。しかし、かなり細部まで覚えているもんですね。

 高校生の当時には気がつきませんでしたが、この映画、演出が只者ではないんですね。これはゾンビもののホラー映画なので、一般の人たちから、「これって気持ち悪いんでしょ?」と敬遠されるかもしれません。しかし、そこを避けるのってもったいないです。


 この映画のポイントは「モノクロ」ということ。最初昔だからモノクロなんだと思い込んでいましたが、実際のところ、低予算映画のため、経費節減というのが大きな理由だそうです。しかし、画面の陰影があることで逆にモノクロが、この映画の恐怖度を増しているという事実。弱点を強みに変えたのは、若き日のロメロ監督の才能でしょうね。

 とにかく、開始早々から何の前触れもなしに、異常な展開に登場人物だけではなく、われわれ観客も引き込んでいきます。そこから一気にラストまで息苦しいまでに引っ張っていきます。決して今流行のCGも、3D映像も使ってませんが、一気に我が家がリビングデッド(ゾンビ)に包囲されているような気持ちさせます。
 
 このスピーディーな演出に、映像がモノクロだとか、古い映画だという感覚は完全に消えうせます。


 ちなみに、この映画では、一言も「ゾンビ」という固有名詞使っておりません。「リビングデッド(生きる屍)」という表現。
 ゾンビとはもともとブードゥ教に出てくる怪物ですが、ロメロのリビングデッド(ゾンビ)は、それとは無関係な存在です。
 (1)ゾンビは死後硬直が始まってるので、動きが遅い。
 (2)ゾンビは人肉を食べる。
 (3)ゾンビに襲われたら、ゾンビとなる。
 (4)ゾンビは脳を破壊されない限り、動きを止めない。
という、我々ご存知なゾンビ概念は、この映画からです。
 自分の意志を持たず、感情もなく、ただただひたすら本能にしたがい、人間を襲うという設定は、とてつもなく怖いものです。


 最近のホラー映画は、お化け屋敷のように、特殊メイクや残虐表現で観客を驚かせたりしていますが、この映画はそんな陳腐ではありません。

 ゾンビが主役ではなく、リビングデッドに包囲された、家に篭城する7人の男女の葛藤のお話です。想像を絶する極限状態で人間たちは理性を働かせることが出来ないため、最悪のドラマが待ち受けます。
 客観的にみたら、「お前ら協力してゾンビと戦えよ!」と気楽に突っ込みを入れたくなりますが、逆にそうじゃないほうがリアルなのかもしれません。ヒロインのバーバラは最初から絶叫しまくり。そして恐怖のあまり、精神が崩壊していきます。この映画のリメイク版では、バーバラは苦難の中で、強くなっていくヒロインとして描かれていますが、本作ではただひたすら現実から逃避しております。このあたりの演出もとても秀逸です(なんでも、この女優さんの絶叫芝居が良くて、脚本も手直しされたそうです。)。
 

 そして映画のヒーローは黒人青年のベン。そして、彼と対立する白人のおっちゃんや、中間に位置する若者。ベンは強いリーダーシップを発揮し、この異常な状況を打破しようとします。面白いのは、このベンが絶対的な正義として描かれていません。一見正しい事を言っているように感じますが、実はどこかがおかしいのです。
 一方、臆病でわがままに思える、白人のおっさんが全て間違っている訳でもないのです。人は正しくもあり、愚かでもある存在です。

 この映画は、極限状態での人間たちのエゴがむき出しのドラマです。非常に高質な映画ですので、未見の方は是非とも見てください。あ、でもケッタッキーフライドチキンを食べながら、この映画を見るのはやめた方がいいですよ。
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