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2010-02-23 01:15 | カテゴリ:Books
ウイスキーキャットの世界へ


  C.W.ニコル氏の著書『The whisky cat』は、スコットランドのウイスキー蒸留所で飼われる猫、゙ウイスキーキャッドを描いたものです。この猫たちはペットとしてではなく、美味しいウイスキー造りには欠かせない存在でした。

 彼ら(彼女ら)は蒸留所の゙職員(有害動物駆除員)“という扱いで、発芽室の大麦を狙うネズミや小鳥を駆除するのがその役割でした。以前スコットランドの酒蔵には、どこでもウイスキーキャットがいたそうです。


そんな訳で、ウイスキーの蒸留所に行ってきました。以前秋にも行きましたが、今回は冬の蒸留所です。また違った風景があるのではないでしょうか。


ここはご存じ、『ニッカウヰスキー余市蒸留所』。この日は久しぶりに晴天で、日差しも温かく気温もプラスとなりました。観光客もほとんどおらず静かです。何だかここだけは時間がゆっくり流れているようです。


古い石造りの建築物が並ぶ広い敷地の工場を歩くと、本当にここは北海道ではなくスコットランドにいるような錯覚に陥りそうです。


 この倉庫群の中に、静かにウイスキーが長い年月の中、眠っております。ゆっくり、ゆっくり…。





 巨大な銅製のポットスティル。この蒸留所のシンボルともいえる存在です。甘い香りが漂っております。


 ちょうど若い職人さんが、過熱炉に石炭をくべる所に出くわしました。炉の蓋を開けると真っ赤に燃えさかる石炭をかき混ぜ、新しい石炭をどんどん補充していきます。





 酒蔵を利用した資料館には、ウイスキーの歴史、製造方法や、使用される道具、機器、樽などについても詳しくわかりやすい展示がなされています。またニッカ創業者竹鶴政孝と妻リタの出会いや足跡の史料も充実しております。酒好きの人なら楽しめる場所です。もちろん、運転しないのであれば試飲も楽しめます。





 先ほどの倉庫の内部です。酒樽に詰められたウイスキーがずらりと並びます。C.W.ニコル氏の『The whisky cat』は、猫たちの活躍を描くだけではなく、競争の波の中で、昔ながらのウイスキー作りが出来なくなっていった酒蔵の悲哀、そして警鐘も鳴らしております。


 この作品のラストでは、グレンゴァ(物語の舞台となる、架空の酒蔵)の誇り高き男であるジムじいさんが定年退職することになります。その時、彼は、ウイスキーキャットの“ヌース(本作品の主人公)”に語りかけます。

『なぁ、ヌース、わしがいなくなったら、もうろくなウイスキーはできゃしないぞ。あいつらは早く造り上げようとばかりして、少しずつ、ゆっくり、ゆっくりと垂らさないで、滝みてぇにザアザア流す。それじゃあ駄目なんだ。うん、いいウイスキーは一滴一滴造って、一滴一滴味わわにゃいかんものだ』(松田 銑 訳)

 余市蒸留所には、ウイスキーキャットは住んでおりません。しかし、ここに来ると、そんな物語の世界の一端を垣間見ることが出来る気がします。
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